木工
木工房えむらさんは、この絵に描かれた情景を、絵とほぼ同じ大きさのジオラマで制作しました。まるでほんとに絵の中の世界に入ったかのよう。絵を立体に置き換えるには、絵の色や形を忠実に再現するだけでなく、描かれていない内部や裏も具体的に想像しなければなりません。善三先生からバトンを引き継いで自由に物語を膨らませていくような楽しさが溢れています。
注目すべきはやはり、再現度の高さです。形はもちろんのこと、地面の色、古びた壁の色を作るテクニックは、どうやら子どものころのプラモデル製作で培われたものらしい。幼いころの豊かな遊びが、今の作家の個性を支えています。ちなみに着色はプラカラーだそうです。