和食
杉の葉を掃き集めたような、あるいは鳥が群れているような、そんな想像が膨らむ作品「象(しょう)」。
米屋別荘さんは、朝靄がかかる小国の森で落ち葉が吹き寄せられている光景を思いうかべ、様々な野菜をちりばめたローストビーフで表現しました。ワサビ菜、春菊、ミョウガ、大葉、燻製ナッツ。この絵をよく見ると見えてくる小さな差し色や筆跡、色の変化を再現するかのような様々な食材。この絵は色数を抑えた作品ですが、一つ一つの線の変化はこんなにも多彩だったのだということに改めて気づかされるようなお料理です。同じ絵を見ていながらそれぞれに見え方は違うものですが、料理人の目線はいつも深く物事を探っているのだと感動します
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