木工
壁に展示した丸い花台は、朽ちかけた古い樺の木の板で作られたもの。もやもやした染みやにじみのある板は、商品制作には使われないものなのかもしれませんが、丸く切り取られ美しく仕上げられたとたんに、まるで丸い窓からのぞいた広い世界のように見えてきます。遠くに水平線があって、海に光が照り映え、空には雲が流れている。この絵と同じ広がりを感じます。
そもそもこの絵から丸いプロダクツが生まれたのは、部屋の掃除のときに壁に立てかけたちゃぶ台がまるでこの絵のように見えたところから始まります。いつでもどこでもものづくりのまなざしが注がれているのですね。