畳
日本で唯一全館畳敷きをうたう善三美術館。畳の専門家である(株)秋吉さんは、そこに新しい畳を敷き込みました。
1つは、い草を使った伝統的な技術で作られた作品で、直線のイメージの畳が描く自由自在な円形がハッと目を引きます。一方、畳の中に椅子を仕込んだ作品は、椅子も組み込まれた異色のデザイン。和洋の区別も素材の限定も超えた、斬新さと柔軟性を持った造形です。
畳の専門家から見ると、この畳敷きの展示室は「なにかやってみたい」と思わずにはいられない空間なのでしょう。畳にはもっともっと可能性があるんだ。チームの力を結集してその思いを具現化する挑戦は、まさにものづくりの底力を見るようです。